いよいよ開催まであと1日
ついに幕が上がる
「さよならオフィーリア」展、開催まであと1日となりました。
参加者の方も準備が忙しそうですし、僕自身もいろいろな用意に追われています。
最大の難関は出雲が初日に配る予定のエッセイにまったく手をつけようとしないところです。
あの野郎……。
とはいえ、明日はもう目前。
どんな展示になるのか不安と期待でいっぱいです。
みなさん、明日とは言わず、開催期間中によかったら遊びに来てくださいね。
では、また出雲をせっつきに行ってきます。
上がったり凹んだりと上手く付きあう方法
気分の上下は自分じゃ操れない
昨日は展示をやるにあたっていろいろな問題が出てきてパニックになる、という話をしたので、今日は気分の問題に触れてみたいと思います。
展示をやる、と決めてから、気分の上下がとんでもなく動くようになりました。
上昇気分の時はイケイケで、いろんなことをドンドン進められるのに、下降気分の時はどん底に向かって一直線で、どうにも動けなくなります。
困ったことにこの調節が自分ではできないのです。
なので、気分に左右されながらなんとか毎日やっている感じです。
イケイケモードは危険寸前
上昇気分というかポジティブな時って一見いいように見えるのですが、じつは危険信号だったりもします。
というのも、気分って上がって上がって上がって上がって、急にがくんと下がることがあるからです。
それまで「こうやったらよくね?」とか「やっちゃえ、やっちゃえ」とか思っていたのに、ふと「あ、でも大丈夫かな?」などと不安が過ぎったりしたりもう危険です。
僕の場合はその後、ほぼ間違いなく気分が急降下していきます。
なので、上昇モードにある時も、いつもどこかで暴走しないように、とは気をつけています。
下降モードの時には何をやってもダメ
下降気分、つまりネガティブなモードに入った時は、もうどうにもなりません。
何をやっても自信がないし、そもそもやろうという気すら起こりません。
「面倒くさい」が口癖のように出て、やらないし、やっても続かない。
こういう時にはどんな些細な作業も上手くいきません。
なので、こうなったら一旦手を止めて、まったく関係ないことをしてみるのがいいんじゃないかと思います。
というか、僕はそうして急降下を止めようとしています(もちろん、それでも止まらない時は多々あります)。
寝てみる、風呂に入ってみる、テレビを見てみる、音楽を聞いてみる、散歩してみる。
経験上、わりと効果的なように思えるのが、洗濯や皿洗いなどの家事です。
あまり考えずにできるわりに、結果として残るものがあるので、終わったあとで気分が少しだけ上向きになっていることが多いです。
逆に危険なのは「酒を飲む」です。
一時的にまぎれることはありますが、その後、また急降下がはじまります。
しかも、酒によって下に向かっていく速度が早まる場合がほとんどです。
これができれば一番なんだけど
ネガティブモードを脱出するのに一番効果的なのは、人と会うことです。
自分ではどうにもできない気分も、人に会うだけで簡単に変わる場合があります。
とはいえ、落ちている時は人に会いたくもなくなります。
なので、メールなりSNSなり、なんでもいいので無理にでも連絡を取ってみることを、個人的にはおススメします(急に連絡いった方、そういう事情です。すみません)。
これは上昇モードの時も同様です。人と会うっていうのは、自分とは違う意見が聞けるってことです。下降モードの時にはそれがきっかけで上向きになれる可能性がありますし、上昇モードの時にはアイデアがさらに膨らんでいくのを期待できます。
とはいえ、これが解決法だ! と出せるようなものがないのも事実。
気分は自然と変わることもあるので、少し様子を見て「待つ」のがいいのかもしれません。
と、展示とは全然関係ないことを書いてしまいました。
いまのところ気分は「やや下降気味」というところ。
やらないといけない作業がまだ結構、残ってて、気分転換にこれを書いていたりします。
展示初日は上昇気分でいきたいところですが、どうなんでしょう。
いまからちょっと不安です。
展示初心者のパニックな毎日
やったことないからわからん!
展示なんてやったことない人間が展示をやったらどうなるか?
考えなくてもわかります。もう悩みに悩みまくります。
こういう風にしよう、とか。
あそこをこうすればいいのか、とか。
いろいろ思いつくものの、それがいいのかどうなのかがわかりません。
そして、最悪なことに具体的なイメージが浮かびません。
そりゃそうです。経験がないことですから。
その後で襲ってくるのはパニックです。
パネルでパニック
今回の展示では作品はパネルに貼ってもらうことにしました。
で、パネルを買いに行ったのですが、どれが正解のパネルなのかがわかりません。
なんとか選んで「よし」と思って見てみると、
A3のパネルなのに大きさがA3よりでかいです。
もうパニックです。
なんで? なんで? なんで?
慌ててお店の人に「これ、正寸に切ってもらえないですかね?」と相談に行きます。
「すみません。うちはそういうサービスはやってないんですよ」
え? え? え?
で、展示の経験者に聞いてみたところ、
パネルが正寸よりも大きいのは普通なことのようで、貼ってから切るのが無難とのこと。
知らないとこんなことでもパニックになります。
フライヤーやら何やらでパニック
フライヤーはある程度の枚数があるようなら自宅でプリントするより、印刷所に頼んだほうが安く上がります。それは知っていました。
最初に登録すると割引サービスがあって、さらに安くなります。これも知っていました。
入稿からお届け日までの時間を長くとれば、さらにさらに安くなります。それも知っていました。
ただ、ゴールデンウィーク中はかなりのところがやってない…。
これは知らなくてまたパニックになりました。
まだ平気だろ、と思ってたのに調べてみたらどこも受け付け終了になっていたからです。
それでもなんとか印刷できるところを探し出したところ、
「明日の15時までに入金。15時までに入稿ならOK」とのこと。
この段階でまだ、データはほとんどできていません。
パニックになる以外、あり得ません。
そもそも僕はデザイナーではありません。
調べに調べないと入稿データすら作れません。
夜中になっても作業は終わらず、15時の締め切りが刻一刻と迫ってきます。
脳が勝手に慌てていきます。またパニックです。
でも、なんとかかんとかで間に合わせることができました。
ぼろぼろになりましたが、それでも完成までたどり着きました。
この時ほど余裕を持って行動していないとダメだな、と感じたことはありません。
でも、展示にはさらなる難問が待ち構えていました。
いまがまさにパニック状態
各作者と連絡も取り、お店にも挨拶に行き、用意も済ませた。
あとは待つばかり。といけばこんなに楽なことはありません。
できる人はそうするんだと思います。
ですが、僕のことですから、もちろん、そんなふうには行きません。
当日、作品と合わせて貼る予定の文章の部分がまったくできていない。
展示の最初と最後に飾るごあいさつの部分もまったくできていない。
芳名帳もまだ作っていない。ブログも書かないといけない。
ああ、あれもこれも、それもどれも。
もうパニックです。
というわけで、いまパニックになりながらこの文章を書いています。
「乱れ書き」と書いて乱文です。
平成最後のパニックが来ています。令和最初のパニックももうすぐです。
あああ。
あと2日間、頑張ります。
文章を「見せる」ということ
文章主体の展示はある
絵画や写真と違い、文章を見せるという展示はなかなか難しいものですが、決してないわけではありません。
僕が知ってるだけでもいくつかありますし、知らないものに至っては数限りなくあるのだと思います。
これらはだいたい次のうちのどれかに当てはまります。
- 作品がメディア展開しているものの展示
- 作家個人に焦点を当てた展示
- 超有名作品を主題にした展示
- 文章ではなく文章の形にスポットを当てた展示
そんなに詳しいわけではありませんが、それぞれ少し解説してみたいと思います。
作品がメディア展開しているものの展示
一番わかりやすいのは映像化されている文章の展示です。絵本もここに含まれます。
「ムーミン展」とか「化物語展(正式には「MADOGATARI展」)」とかのイメージです。
ただし、この展示の場合、文章そのものにスポットが当たることはあまりありません。あったとしても「原本」や「生原稿」の展示が少しだけあるのがほとんどです。
大抵はやはり写真や絵画、イラストなどが飾られます。
作家個人に焦点を当てた展示
世の中にある「文学館」で行なわれている展示の多くがこれです。
「太宰治展」とか「三島由紀夫展」などと銘打って、作家の生い立ちや生原稿、初版本、手紙、遺品などが飾れています。
昨年、神奈川近代文学館で行なわれていた「寺山修司展」では、芝居のチラシやポスターなども展示されていました。
このケースの場合、作家の知名度が物を言います。
超有名作品を主題にした展示
あまり見かけないタイプの展示ですが、あることはあります。
典型的なのは「聖書」を主題にした展示でしょう。さすがに「聖書展」とは名づけないと思いますが、宗教画ばかりを集めた展示はあります。
また、僕は不勉強で知りませんが「走れメロス展」とか「源氏物語展」とかは普通にありそうです。
文章ではなく文章の形にスポットを当てた展示
よく行なわれている「書道展」がそうです。あれは書かれている内容というより、書の形を「芸術」と捉えて展示しています。禅画などはまさにその一例でしょう。
タイポグラフィも同様と考えていいと思います。さまざまなフォントで綴られた文字を展示する会も存在します。
(タイポグラフィに関しては年鑑が毎年やっている展示があるのでリンクを貼っておきます)
その他の可能性はないのだろうか?
では、その他に文章を「見せる」展示はできないものなのでしょうか。
これに対して僕は「できる」と答えたいです。
実際、今でも時々やっているイチハラヒロコさんの展示なんかはそのひとつだと思います。
(6月1日より豊田市美術館で常設されるそうなのでリンク貼っておきます)
ただ、この人の場合は「コピーとタイポグラフィを合わせた展示」という印象が強いので、文章そのものの展示とまでは言えないかもしれません。
同じく実験的な試みですが、今年の3月まで横浜美術館で最果タヒさんが「最果タヒ 詩の展示」という展示を行っていました。
これはいままでになかったタイプの文章を見せる展示だと思います。
ってことで実験的かつ挑戦的に展示をしようってわけです
「さよならオフィーリア展」は新しい形の「文章を見せる」展示です。
かなり実験的ですし、新たな試みにもなると思っています。
コピー的に書くなら、
無名の作家が書いた一本の小説。
そこから6人のアーティストたちがイメージした世界。
ここにあるのは彼らの写真や絵、そして小説の断片だけだ。
そこにあなたはどんな小説を見るだろう?
とかなるんでしょうか。
ちょっとメタフィクションっぽくていいですよね。
でも、実際はその小説、会場で購入できます。
メタじゃなくてごめんなさい。
この新しい試みが成功するかどうかはわかりません。
面白いかどうかすらいまの段階では判断がつきません。
ただ、楽しい試みにしたいとは思っています。
気になったら、ぜひ、遊びに来てください。
プロフィールを作成中です
誰の作品かわかるようにしたい
グループ展などでは「これ、誰の作品なの?」と思うことがよくあります。
「さよならオフィーリア展」ではこれを避けたいと思い、各作品ごとにプロフィールを付けることにしました。
プロフィールのサイズはみんな一緒
大きさは91mm×55mm。
これを見てピンときた方はかなりの通です(何の?)。
じつはこの大きさは名刺のサイズなのです。
もちろんこだわって名刺を作る人の中には違うサイズの人もいますが、基本的には名刺はほとんどがこのサイズです。
逆にこのサイズ以外で名刺を作ろうとすると、お値段がぐんと上がります。
今回この大きさにしたのは「ごあいさつ」の意味を込めてです。
その場で名刺をお渡しする感覚ですね。
特に意味のあるこだわりでもないのですが、個人的にはそんな思いを込めています。
実際のプロフィールはこんな感じです
現在、鋭意作成中のプロフィールはこんな感じで進んでいます。
いや、ダミーなので内容は適当です。
周りにある変な記号みたいなものは「トンボ」と呼ばれるものです。
出版や印刷関係に関わったことのある方はご存知かもしれません。
このラインの内側の線のところで切ってね、というマークです。
なんか入れると格好よく見えるかなぁとか思い、入れてみました。
実際には切られてしまうので見られないんですけどね。
ところで名刺っていつからあんの?
そんなこんなで名刺のサイズを調べているうちに気になっていろいろ調べてみました。
名刺の起源は中国の三国時代にまでさかのぼれるようです。
魏・呉・蜀の頃です。もしかしたら曹操とか諸葛亮孔明とかも持っていたのかもしれません。
うーん、見つかったらマニア垂涎の超貴重品になりますね。
日本で使われはじめたのは江戸時代から。
この頃に、すでにいまのサイズになっていたようです。
というのも、この大きさが決まったのが、長い側を三寸にしようとしたからです。
短い側は一番美しい比率と言われる「黄金比率」で長さが決まりました。
なので、91mm×55mmという不思議な大きさになっているわけです。
(三寸は約91mmです)
かなり話が脱線してしまいました。
そんなわけで名刺サイズのプロフィールをせっせこ作っています。
そんな妙なこだわりに溢れた展示にしようと企んでいますので、どうぞ遊びにきてそのこだわりを発見してみてください。
「さよならオフィーリア展」は5月3日(金)から。
いよいよ、残り一週間を切りました。
みなさんと会場でお会いできることをこころよりお待ち申し上げています。
すべての作品があなたの許に
展示作品はすべて販売します
「さよならオフィーリア展」では展示しているすべての作品を販売する、と決めています。
これは最初からの構想です。
だって、もし気に入った写真や絵や小説があったら「欲しい」って思うのが人情じゃないですか。
その時に「手に入りません」では残念だなぁと僕は思うのです。
以前、あるカメラマンさんと飲み屋でお話していた際、「日本には写真を飾るって習慣がないんだよねぇ」と言われて「そうだよなぁ」と思いました。
掛け軸や仏壇の遺影などはあっても、なかなか写真を飾るってことはないですよね。
でも、実際に飾ってみるとこれがなかなかいいものなのです。
というのは嘘ではありません。実際に僕自身が家の玄関にこんな写真を飾っているからです。
一時期、ジグソーパズルに凝っていた時期に完成させた作品です。
1000ピースなのでなかなかの大きさです。たぶんA2くらいでしょうか。
これがね、家に帰るとまず目に入ってくるのです。
それだけでなんかちょっといい気分になれるんですよね。
だからってわけでもないのですが、作品を飾ってみること、ほんの少しだけおススメします。
今回、購入できるのはすべてA3サイズになります。
展示品とは別に新たにプリントして額装などしてお渡しする予定です。
あ、もちろん、秘密の小説「さよならオフィーリア」も購入できます。
こちらは当日、お渡しできるよう用意しています。
お値段は当日会場にて。
作者の方がいる場合、交渉するのも全然ありです。
もし、気に入った作品がお気軽にお問合せください。
お詫びと訂正
本当に申し訳ありません
フライヤーを見てすでにお気づきの方もいるかもしれませんが、一部ミスが発覚しました。
ブログ上ではすでに修正しているものの、配ってしまったり、置いてもらったりしているフライヤーに関しては回収・修正は行えません。
謹んでここにお詫びと訂正を申し上げます。
誤 5.3土─5.11日
正 5.3金─5.11土
日付は合っていますが、曜日が違っています。
もう、完全に僕のチェックミスです。
すみません。……もう一度すみません。
その他の記載に関しては間違いはない(はず)です。
フライヤーを見てくださった方、置いてくださったお店、もらってくださった方、ほか関係者の皆様、本当に申し訳ありませんでした。
画像のみ新しい物をご用意しましたので、これからどこかで紹介してくださるという方がいらっしゃいましたら、こちらをお使いください。
よろしくお願いいたします。